
『ムーンフェイス』
(Incident on and Off a Mountain Road 2005)
(ヽ´ω`)<例の13人の監督による『マスターズ・オブ・ホラー』シリーズがスカパーで一挙に国内放送されるということで全部、邦タイトルがついたね。
だけど、そんなものが視聴できる環境にないので地味に北米盤DVD買い集めるしかない暮逆ですよ。
今回の監督はドン・コスカレリで代表作は『ファンタズム』。
他には『ファンタズム II』とか『ファンタズム III』とか『ファンタズム IV』とか、って全部ファンタズムじゃねえかよ!
ヽ(`д´)ノ ウワァァァン!
本当は古代ヒロイックファンタシー『ミラクルマスター/七つの大冒険』とか、ブルース・キャンベル演じる老齢のエルヴィス・プレスリーが老人ホームを舞台にミイラっぽいモンスターと闘うという、町内会スケールの『ハムナプトラ』みたいな『BUBBA HO-TEP』とかもあり。
さてジョー・R・ランズデールの短編を原作とした、これはトレーラーを見た時点ではD・アルジェントのエピソード『愛しのジェニファー』と並んで期待していた作品だったが、王道ホラーガジェットが満載で実に堪能した。
森林の山小屋に生息する怪人が、迷い込んだ者を拉致していたぶり殺すという陰惨ホラーの基本プロット。だが、直球ストレートではなくツイストしてあって、現在進行形のサヴァイヴァルドラマに回想シークエンスでヒロインと夫とのエピソードが語られる辺りがギミックになっているのだ。
邦タイトルロールにもなっている“ムーンフェイス”はショッカーの看板キャラクターとしてはステロタイプな造りで今ひとつだが、激しい抵抗を見せて果敢に闘うヒロイン像がなかなか熱くて面白い。
ちなみにドリルで眼球を抉り抜く残虐シーンもあるが直接描写はなく、ルチオ・フルチ『地獄の門』のこめかみドリルぶち抜きのインパクトには遠く及ばない。しかしながら屍体に穿たれた孔から月光が差し込むなど洒落た演出でそれなりに見せるのだった。
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