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地下室の\(^ω^)/獣人
血みどろムーヴィ / kuresaka

『THE BEAST IN THE CELLAR』
(1970)


 これまでホラー映画史を語る、あらゆる文脈において、まったく俎上に載せられることがなかったのではないかと思しい英国産ホラー。
 製作年代に鑑みると、もちろん'80年代的なスプラッターの洗礼は受けてないし、あまつさえ『エクソシスト』(1973)に端を発するオカルトブームの影響下にもない。おそらくは同じ英国産のハマーホラーの影響下にあるのだろうが、あの格調高い独特の映像や端正な演出が、まったく踏襲されていない粗悪な劣化版という印象がある。

 amazon表記では101min.となっているものの実際は88min.の短縮版だったとか、画質や音質が劣化したVHSヴィデオカセットテープ並みだとか、そういうアイテムとしてのお粗末さが別にまったく気にならないほどの珍作・奇作の部類に属する作品だった。
 なぜ、これまで禁忌のように触れられてこなかったかというと、おそらく酷くつまらないからだろうという結論が容易に導かれるのだが。

 軍関係者が野獣のようなものに襲われて次々に惨殺される事件が勃発し、どうやら付近の邸宅に住む老女たちが、なにやら関係あるようなのだが??というのが、あってもなくても一向に差し支えない大筋。
 描写は邸内での老女や軍人たちの会話が中心で、これがまた恐ろしいほど冗長極まりない。なかなか綺麗なメイドさん(というより看護婦か)らしき人物も登場するのだが、これまたまったくストーリーに絡んでこないという体たらくで、見どころらしい見どころというものが皆無なのだ。
 しかも数少ない獣人(?)襲撃シークエンスでは手持ちの一人称キャメラが激しくブレることで襲撃を表現しているという、ほとんどホームムーヴィばりの超絶演出センスによるデタラメっぷり。
 そもそも“地下室の獣”という魅惑的なタイトルが示唆する暗鬱な淫靡さといった美味し過ぎる要素を、わざとのようにすべて排除した退屈プロットが凄まじい。

 で、ダラダラと引っ張って引っ張って引っ張って、遂に“地下室の獣”の正体がグダグダと明かされる。その家の主人が第一次大戦(?)に出兵した後に帰還してきたものの、戦争後遺症と負傷で頭も身体もおかしくなっていた。その後に産まれた子供が長じるに従って凶暴性を発揮したため、地下室に幽閉したらしい。
 つまり“地下室の獣”とは30年以上に亘って監禁されている老女らの弟のようなのだが、外観は単に髪/髭/爪が伸び放題の薄汚い浮浪者じみたオッサンでしかないという案の定の体たらくなのだった。

 しかし、無駄にメランコリックな劇伴と退色したフィルムによるレトロな画面が相俟ってか、なんとも云い知れない奇妙なテイストのある作品ではある。トロマ辺りの下劣な悪趣味さや、昨今の安直なヴィデオ撮り自主制作ホラーに比べれば余程好感が持てる。
 なにやら《血みどろ番外地》にしてはなかなか腐しているが、もしも、このアイテムの画質や音質が高クオリティであったのならば、また違った評価ができたかも知れない。
 ただし、相当な篤志家にすら到底勧められない、超絶な退屈映画であることだけは自信を持って保証しておく。

 ちなみに、こちらのオリジナル公開時のものと思しいポスターも風情があっていいね。

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