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恐怖(;^ω^)奇形人間きたこれwwwwwww
血みどろムーヴィ / kuresaka


『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』
(HORRORS OF MALFORMED MEN 1969)



(ヽ´ω`)日本映画界が誇るカルト中のカルトムーヴィが遂にDVD化ですな。これまでミニシアターなどに足を運ぶ機会もなかった暮逆はこれが初見になるね。

 それなりに映画好きな暮逆も実は邦画をほとんど観ていないことはこのブログを読んでいるような御仁にはそろそろ周知かな。例外として三池崇史監督作品のみは極力全チェックしようとしていることも再三述べてきたし。
 ただし「映画が映画らしくパワフルだった時代」の作品は好んで観ることが多い。『仁義なき戦い』『女囚701号 さそり』シリーズや『野良猫ロック セックス・ハンター』とか。
 今の大抵の邦画なんてメソッドもなにも要はTVの延長でしかないというのが暮逆の持論なのだ。あと文芸気取りの素人&貧乏臭いインディーズ映画も最悪だね。
 ま、現在の邦画シーンの衰退を憂うのは相応しい人材に任せるとして。


(ヽ´ω`)ともあれ待望の『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』ですよ。
 「偏愛する日本の怪奇小説を挙げよ」と問われれば、まずなによりも真っ先に江戸川乱歩『孤島の鬼』を、次いで横溝正史『真珠郎』をツートップとして挙げる暮逆だけに、これは観たくて堪らなかった邦画のひとつ。
 で、実際に観賞してみた感慨は――。

(;^ω^)なんぞこれwwwwwwwww
 なんという傑作wwwww間違いなく邦画の最高峰クオリティwwwwwww

 ストーリーの骨子は江戸川乱歩『パノラマ島奇談』と『孤島の鬼』をメインに『屋根裏の散歩者』『人間椅子』『蜘蛛男』辺りの小ネタを盛り込んだもの。
 まずは自分に瓜二つの富豪・菰田源三郎の病死に乗じてその身分を乗っ取り〈パノラマ島〉という形で現世に桃源郷を現出させようとした人見広介の野望、これに健常者を憎悪する三つ口で傴僂すなわち口唇口蓋裂+脊椎後湾の身体障害者・諸戸丈五郎の悲願、つまり人類に対する恐るべき復讐事業である全国民の不具者化による暗黒帝国(原作の言葉を引用すれば“鬼のユートピア”)の実現、またその計画の拠点となっていた岩屋島という設定を混沌のうちにミクストした結果、映画版の丈五郎(設定上、姓は諸戸ではなく菰田となっている。また暗黒舞踏めいた挙動にそぐわないためか、奇形の度合いは単に「手に水掻きがある」という軽度のものに下方修正)は奇形人間たちの理想帝国を築きあげようとしている男ということに。
 しかも『孤島の鬼』における一人称の主人公〈私=蓑浦〉と友人・諸戸道雄の役どころを併せて『パノラマ島奇談』の主人公〈人見広介〉として振ってあるので、ちょっと複雑怪奇に込み入った設定になっているのだ。

(ヽ´ω`)以下かなり映画の内容に踏み入っているので、未見で予断なく愉しみたいという向きは閲覧注意ですな。


 時に大正13年――秋。灰色の部屋からこの奇妙な物語は始まる。
 人見広介は半裸の狂女らが犇めく雑居房のような一室にて、いきなり覚醒する。どうやら精神病棟らしい。だが東洋大の医学部を卒業して外科医の卵であるはずの自分がなぜそんなところに収容されているのか皆目解らない――記憶がない。
 やがて、どこからともなく聞こえてくる子守唄には聞き覚えがあった。そのメロディに触発されて喚起されてくる記憶の断片??断崖で砕ける波頭。これが自分の生まれ故郷なのか。そして土蔵に幽閉されている美少女、いやそれは赤子かも知れぬ……その相貌が突然、化け物めいたものに変貌するイメージ。また獣じみた男の鬼気迫る舞踏……自分はこれらのことを知っているのだ。
 というような状況が主人公のモノローグの多用によって適宜明かされてくる。
 本来、映像で語るべきところを台詞という形で説明してしまうモノローグは便利な反面、使い方を誤るとひどく陳腐に堕してしまう諸刃の剣とも云うべき危険な手法だが、この場合は作品の有する猥雑感とスピーディな展開に非常に良くマッチング。

 すると見覚えのある坊主頭の男が突然、広介の独房に侵入して襲ってくる。夢中で抵抗するうち、広介は男を扼殺してしまった。だが、この機に乗じて精神病棟を脱走。夜の街を駆け抜けていると問題の子守唄を口ずさんでいる少女に出会す。やけに身軽な少女は曲馬団の娘で、執拗に質問を重ねてくる広介を訝るが、子守唄のメロディを共通認識として速やかに和睦。自分は捨て子で曲馬団に拾われたという来歴を語った。
 もっと訊きたいことはあるが病院側の追手が迫っている。明日また会おうと告げて一旦、夜の闇に紛れる広介であった。

 翌日、曲馬団の少女・初代の許を訪れた広介が断崖で砕ける波頭のイメージをスケッチしたものを見せると、どうやら初代もこの風景に既視感があるようだ。子守唄が裏日本特有のものであると解り、更なる質問を続けようとした矢先、なんと衆人環境下で初代の背中にナイフが突き立てられていた。思わずその場でナイフを引き抜いた広介は殺人犯として指名手配されてしまうのだった……といった辺りは『孤島の鬼』での恋人・木崎初代関連のエピソードを絡めたもの。
 矢継ぎ早な説明台詞の応酬で情報を観客に伝える演出メソッドはともすれば失笑もののだが、ダイナミックなまでの展開の早さゆえに逆に面白い効果を上げていると感じた。

 逃走中の身である広介はそれでも裏日本へと向かっていたが、たまたま列車内で閲覧した新聞にて自分と瓜二つの男・菰田源三郎の死亡記事を発見。ここになにか手掛かりがあるに相違ないと踏んだ広介は、自分はもう死んだことにして、資産家であった菰田源三郎の屍体と入れ替わることを決意……と、ここら辺りから『パノラマ島奇談』パートに突入。
 墓を暴いて屍体を調べてみたところ、源三郎と広介は足の裏にある「卍」型の痣まで同じだった。そして墓場からの復活劇がコミカルに描かれつつ畢竟「早過ぎた埋葬」であったとして、なんとか源三郎に成り済まし、菰田家に入り込んだ広介だったが。

・深夜、屋敷を探索中に源三郎の写真を眺めて回想に耽っている乳母に遭遇。
 → ちょwww源三郎www左利きかよwwwwwやべぇwwwwwww

・朝食後の新聞を所望し、普通に目を通し始めたところ「あら? 旦那さま……お眼鏡は?」と女中に指摘される。
 → ちょwww源三郎www眼鏡かよwwwwwやべぇwwwwwww

・庭内を散歩中に飼い犬が吠えついてくる。
 → ちょwww犬カシコスwwwwwやべぇwwwwwww

・夫人の千代子が身体を求めてくる。
 → ちょwww正体ばれるwwwwwやべぇwwwwwww

・同居している親戚の静子が身体を求めてくる。
 → ちょwww正体ばれるwwwwwやべぇwwwwwww

・仕事の関係で契約書に直筆サインをしなければいけなくなった。
 → ちょwww左手で字が書けないwwwwwやべぇwwwwwww

 更には邸内を跳梁する奇形っぽい不気味な男たちの影/夫婦の閨房の様子を告発する謎の手紙/最近になって急遽雇用されたという不審な下男・新吉/そして源三郎の妻・千代子の変死……と、この菰田家パートでのエピソードもてんこ盛りで本当にいろんな意味で観客を飽きさせないのだった。

 ただちょっと暮逆的に気になったのは、静子の入浴中に猛毒を持ったマムシが現れ、駆けつけた源三郎=広介がこれを撃退するシーン。手桶でバンバン叩き殺すんだが、これずっと右手でやってるんだわね。存外に長いシーンだったので、ここら辺りを端緒に正体がばれて……という展開かと思いきや、そのままスルーwwwwwww
 まあ、この程度で気になって突っ込んでるようじゃ到底ラストまでは神経が持たないんだがね。

 さて、源三郎の父親・丈五郎は孤島で謎の事業に血道を上げており、菰田家の資産を食い潰していく一方だという。丈五郎との対面を決意した広介は執事の蛭川/静子/怪しい下男・新吉らを伴って島へと渡るのだった。
 彼らを暗黒舞踏で出迎えた獣じみた男が丈五郎その人。まずは人魚やケンタウロスめいた半人半獣といったブライトな幻想部分を案内される。しかし、丈五郎には恐るべき真の目的があった。
 この辺りからがファンタスティックな『パノラマ島奇談』と『孤島の鬼』での鬼畜的野望との見事な折衷案。
 島のあちこちを案内されているうちにさりげなく抜けだした広介は記憶のイメージにあった土蔵に辿り着く。そこに閉じ込められていた秀子は曲馬団の少女・初代に生き写しだった。だが、彼女は顔面崩壊した奇形の猛と腰部で結合しているシャム双生児だったのである。
 丈五郎は秘密を明かす――奇形人間の王国の建設という野望を。
 生まれながらにして手に水掻きがあり、不具者としての劣等感をムクムクと嫌らしく肥大させていた丈五郎は健常者を逆恨みし、この島に正常な子供や老人を集めては醜い奇形人間に改造していたのだ。
 この島では奇形人間が王となり、正常な人間どもは奴隷として服従させるのだと。

 菰田源三郎と人見広介は実は本当の兄弟だった。広介は医学を学ぶため、東京にいる丈五郎の腹違いの弟=曲馬団団長の許に預けられていたのだ。そこで履修した外科能力を奇形人間の製造に発揮させるために。
 秀子と猛は丈吾郎が素人細工で強引に作り上げた人為的なシャム双生児なのだ。気の毒な秀子の分離手術を丈吾郎に申し出た広介は、その許可の代償として奇形人間製造に協力するという条件を一旦は呑んだ。
 そして施術――セパレートされ単体となった秀子と広介はいつしか愛し合うようになっていた。その様を覗き見ていた丈五郎は、おまえたちの結婚祝いに母親に会わせてやるという。ツトトトトッとお馴染の暗黒舞踏ライクな足取りで進む丈五郎に先導されるまま一同は洞窟の奥へ奥へと。
 ダレ場のほとんどない性急な構造の本作中で、唯一ややダレるのがこの過去回想パートなのだが。
 丈五郎とその妻ときの婚姻エピソードが語られる。不貞の妻を孤島に拉致し、醜い傴僂の下男に犯させ、生まれたのが初代と秀子の姉妹だと。
 すなわち広介と秀子は種違いの兄妹だったのだ。

 『孤島の鬼』クライマックスにて蓑浦と諸戸道雄が洞窟に閉じ込められた地獄の暗闇シークエンスは、シチュエーションは違えど「不義密通した丈五郎の妻ときと愛人の林田の幽閉」として、腐肉を食んだ蟹や虫けらを貪り喰って生き延びねばならないという嫌過ぎる描写のまま再現されている。
 衝撃的な過去が語られ、一同はこのまま洞窟内で朽ちていく他ないと思われたが……。

 突如、高笑いとともに謎の下男・新吉=明智小五郎が登場してからは怒濤の謎解きがスタート。次々と謎が暴れていくダイナミズムが……とはお世辞にも云えず、せいぜい辻褄合わせの意味程度しかないパートだが、ここらに『屋根裏の散歩者』『人間椅子』『蜘蛛男』辺りのネタを仕込んでおり心憎い。
 ちなみに明智小五郎役は京マチ子主演の怪作ミュージカル版『黒蜥蜴』(1962)でも明智役を演じていた大木実。

 で、語りぐさになっている衝撃のラストシーンだが。
 むしろ暮逆は普通に感極まって堪らず目頭が熱くなっていた。生首や手足が飛散していくだけだったら、あるいは笑い飛ばしもできたろう。
 (うω;`) だけど二人の千切れた腕が、しっかりと互いに手を繋ぎ合っているショット。こいつが泣けるじゃないか。
 まあ広介と秀子の関係を描くのにまったく尺を割いていないので悲恋もなにもあったもんじゃないが、そこはなんとも力技の情緒に捻じ伏せられてしまったというべきか。

 単に現在では無理な放送禁止用語の連発や、不道徳に過ぎる設定の数々というスキャンダラスな意味合いとしてだけではなく、映画としても実にパワフル。全編が新鮮な映像体験の釣瓶打ちといえようか。これは必見の痛快作。
 2007年《血みどろ番外地》ムーヴィアワードに文句なく選出確定である。


(;^ω^)もうトレーラー観た時点で、現代の日本の倫理観点に鑑みて色々と無理なのが如実に伝わってくるね。

 【恐怖奇形人間 予告編】
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